「いいお母さん」を辞めたくないあなたへ ~子育てのイライラをプロにぶつける「贅沢」のススメ~

「いいお母さん」を辞めたくないあなたへ ——
子育てのイライラをプロにぶつける「贅沢」のススメ

「あぁ、また怒鳴っちゃった……」

子どもが寝静まったあとの暗いリビング。シンクに残った食器、出しっぱなしのおもちゃ、そして、さっきまで泣き叫んでいた我が子の静かな寝顔。それを見つめながら、自分を責めて涙が止まらなくなる。そんな夜を、あなたは何回過ごしてきましたか?

SNSを開けば、いつも笑顔で、丁寧な暮らしをして、感情的に怒らない「理想のお母さん」があふれています。栄養バランスの取れた手作り料理に、知育に良い遊び、清潔な部屋。それらを見て、「どうして私はあんな風になれないんだろう」と溜息をつく。

でも、専門家として、そして一人の人間として、画面の向こうのあなたにあえて最初に言わせてください。

「そんなの、できたら苦労しねーんだよ!!」

1. 「いいお母さん」という呪い

世の中が決めた「いいお母さん」の定義なんて、正直どうでもいいんです。
「親の数だけ、子育ての形があっていい」と私は本気で思っています。

毎日笑顔でいられなくても、お惣菜が続いても、つい感情が爆発してしまっても、それはあなたが「母親失格」だからではありません。むしろ、その「失敗した」と思う瞬間こそが、あなたがそれだけ必死に子どもと向き合い、格闘している証拠です。

子育てに正解なんてありません。失敗と思うことにも、後悔することにも、必ず意味があります。大事なのは、世間が作った「理想の母親像」に自分を当てはめることではなく、あなた自身の「親としての自尊心」を守ること。 世の中の基準に合わせるために、あなたの心がボロボロになっては本末転倒です。

2. イライラの正体は、あなたの「性格」じゃない

あなたがイライラして爆発してしまうのは、あなたの性格がキツいからでも、未熟だからでもありません。
現実問題として、「一人で抱えるには多すぎる、限界を超えたタスク」が目の前にあるだけです。

朝起きてから寝るまで、名もなき家事と育児、人によっては仕事まで。脳は常にフル回転で、自分のペースで進むことなんて1つもない。そんな多重課題の中で、心は常に「警告音」を鳴らしています。

「また片付けられなかった」「今日も優しくできなかった」。
そうやって「できていないこと」ばかりに目が向き、マイナス思考が積み重なっていくと、考え方のクセが少しずつ歪んでいきます。これは、脳の防衛反応であり、一生懸命に生きている人間なら当たり前に起こること。あなたが悪いわけじゃない。ただ、心が「もうパンパンだよ!」と叫んでいるだけなんです。

3. なぜ「誰にも言えない」のか

本当は誰かに助けてほしい。でも、身近な人であればあるほど、本音は言えなくなります。
パートナーに言えば「要領が悪いんじゃない?」と無神経なアドバイスをされそう。
実母に言えば「私たちの時代はもっと大変だった」と一蹴されそう。
ママ友に言えば「怖い人だ」と思われて、子ども同士の関係に響きそう。

「どうせ言ってもわかってもらえない」「贅沢な悩みだと思われる」。
そうやって自分の中にドロドロした感情を閉じ込めて、鍵をかけてしまうから、余計に苦しくなる。そして、その行き場のない感情が、一番甘えやすい我が子に向かってしまう。そのあとに来るのは、猛烈な自己嫌悪。「どうして私はこんなに最低なんだろう」と、自分をさらに追い詰める負のループです。

4. 感情を「外に置く」という贅沢

もし、あなたの街に「何を言っても絶対に否定されない場所」があったらどうでしょうか。
どれだけドス黒い感情を吐き出し、どれだけまとまりのない愚痴をこぼしても、「それはあなたが頑張っている証拠だね」と、専門的な知識を持った誰かが受け止めてくれる場所。

自分のために、プロの時間を15分だけ買う。
これは「わがまま」でも「逃げ」でもありません。美容院に行って髪を整えたり、マッサージで体をほぐしたりするように、歪んでしまった心のクセを整えるための「贅沢な投資」です。

一度、そのパンパンになった心の中身を、プロの前にぶちまけてみてください。
一人で抱えていたときには見えなかった「あなたの頑張り」を、私たちは一緒に見つけます。しんどさから抜け出すコツを、少しずつ練習していけばいいんです。

5. あなたへの「叫び」

最後にもう一度だけ、一番伝えたいことを言わせてください。
「あなたのせいじゃない。」

今、スマホを握りしめて、暗い部屋で自分を責めているあなた。あなたはもう、十分すぎるほど頑張っています。自分を許してあげてください。

どんなに小さな一歩でもいい。「今日は誰かに少し話してみようかな」と思えたなら、それだけであなたの明日は、今よりほんの少しだけ明るくなります。

家族を味方につけて自立していくその日まで。その場しのぎではない、あなたの人生を支える場所がここにあります。その重すぎる荷物、一度「コンパス」に置いていきませんか?


【ご留意事項】

  • 本記事は、専門職としての経験に基づく情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を代替するものではありません。
  • 現在、心身に強い不調を感じている方は、速やかに医療機関(精神科・心療内科など)への受診を検討してください
  • 自傷他害の恐れがある場合や、緊急を要する強い希死念慮がある場合は、以下の窓口や最寄りの救急医療機関等へのご連絡をおすすめ致します

【緊急相談窓口】

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